国際交流助成受領者/国際会議参加レポート

令和7年度 国際交流助成受領者による国際会議参加レポート

受領・参加者名
金 峻宇
(中央大学 理工学研究科 電気電子情報通信工学専攻)
会議名
Conference on Lasers and Electro-Optics/Europe - European Quantum Electronics Conferences
(CLEO®/Europe-EQEC 2025)
期日
2025年6月23日~27日
開催地
International Congress Center Messe Munchen, Munchen, Germany

1. 国際会議の概要


会場の様子

CLEO®/Europe-EQEC 2025 Conferenceは光学およびフォトニクス分野の国際会議であり、2025年6月23日から27日にドイツ・ミュンヘンで開催されます。

会議は欧州物理学会(EPS)、Optica、IEEE Photonics Societyが共催し、欧州における権威ある光学・フォトニクス国際集会として高く評価されています。レーザー科学、光学工学、非線形光学、量子科学などの最先端研究が発表・議論され、世界中から研究者・技術者が参加します。

本会議では研究者・技術者から研究成果の論文投稿を募集しており、採択された論文の概要はOptica Publishing GroupおよびIEEE Xploreデジタルライブラリで公開される予定です。CLEO/Europe-EQECシリーズは、欧州における権威ある会議として長年にわたり光学・フォトニクスの発展に貢献しています。

2. 研究テーマと討論内容


ポスター発表の様子

報告者は本会議で、「Development of repeatedly washable ultrabroadband and soft photo-imaging sensor sheets」という題目でポスター発表を行いました

液中で繰り返し洗浄可能なイメージセンサシートの設計および作製について報告しました。CNT薄膜をセンサの主要材料として、ミリ波から可視光までの広帯域における高感度な光吸収性能を持ちながら、導電性ポリマー電極と保護コーティングを組み合わせ、液中での使用および洗浄が可能な耐久性を実現することができました。水やエタノールなどの液体中での汚染物除去後にも、センサ本来の光学特性を維持することが確認され、特にエタノール洗浄後には初期性能を回復できることが示されました。汚染が予想される環境下における非破壊検査技術への応用が可能であることを示すとともに、再利用可能なセンサデバイスの設計に新しい知見を交流することができました。

特にデバイスの作製や計測手法に関して他の研究者と深く議論を行い、多くの貴重な助言をいただきました。これらの意見は、今後の研究を進める上で非常に有益であると感じております。

3. 国際会議に出席した成果
(コミュニケーション・国際交流・感想)


他の発表者の発表の様子

私は海外での発表が初めてだったため、発表前は非常に緊張しておりましたが、事前に練習を重ね、また研究室内で発表練習会も開催していただいたおかげで、無事に発表を終えることができました。

しかし、実際の発表では、研究の要点をより簡潔に伝えることや、相手の質問に焦点を当てる重要性を改めて実感し、次回に向けての貴重な経験を得ることができました。また、会場では世界各地、特に中国からの研究者と交流する機会があり、地域ごとの異なる研究制度や生活環境など、数多くの新鮮な発見があり、非常に貴重な国際経験となりました。

最後に、今回の国際会議への参加にあたり、多大なるご支援を賜りました貴財団に心より御礼申し上げます。

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