一般財団法人「丸文財団」は、1997年(平成9年)に(旧)財団法人「丸文研究交流財団」として設立され、2010年に現在の名称に変更した上で活動を続けてきました。財団の創設以降30年近くに亘り、国内外の産業技術基盤の強化に資するために、広義のエレクトロニクス分野において若手研究者の業績の顕彰を行うとともに、国境を越えた種々の研究交流活動を支援することで、国際社会との調和の中で、我が国の経済社会の健全な発展に寄与するための取組みを進めてきています。
我が国の経済の持続的発展の基盤を堅固なものとし、同時に国際的な貢献も可能にするには、我が国で研究開発を進める個人と組織が、国際的観点からも十分な競争力を発揮し、新たな技術や産業を創出するのに必要な創造的で高度な取組みを積極的に進めることが肝要です。しかし、近年、我が国の産業界や学界は、研究開発とイノベーションの取組みにおいて健闘を続けているものの、厳しい国際的な競争や環境変化の中で、一層の工夫と努力が求められています。
特に、我が国は、一部の産業における空洞化や急速に進む少子高齢化に加え、地球環境の保全やエネルギー源確保の問題など、克服すべき諸課題を抱えており、経済発展を持続していくには、創造的な科学技術の推進に加えて、優秀な次世代人材の育成が必須であります。
そこで、丸文財団は、大学や国公立研究機関で活躍する若手研究者を対象に、卓越した成果を挙げつつある個人を顕彰し、その研究を奨励するとともに、日本の研究者が海外で研究活動や研究発表を行うための助成を進め、さらに海外の研究者が我が国の研究機関で活躍するための助成も行ってきました。その結果、顕彰を受けた研究者は100名を超え、各種の助成を受けた研究者も数百名に達しており、内外の組織で様々な活躍を続けています。当財団は、次世代研究者たちが、産業技術の創造や向上にさらに大きく寄与できるよう、事業の推進に努めて参る所存です。関係者の皆さまの引き続いてのご理解とご支援をお願いいたします。

一般財団法人 丸文財団
理事長 榊 裕之
