国際交流助成受領者/国際会議参加レポート

令和6年度 国際交流助成受領者による国際会議参加レポート

受領・参加者名
江尻 航汰
(東京工業大学 工学院 電気電子系)
会議名
THE 5th INTERNATIONAL SYMPOSIUM ON ADVANCED MAGNETIC MATERIALS AND APPLICATIONS (ISAMMA 2024)
期日
2024年8月4日~7日
開催地
QUANG BINH PROVINCE, VIETNAM

1. 国際会議の概要


開会式の様子

THE INTERNATIONAL SYMPOSIUM ON ADVANCED MAGNETIC MATERIALS AND APPLICATIONS (ISAMMA) は磁性材料およびその応用に関する国際会議である。本会議は磁性材料とその応用に取り組む一流の科学者やエンジニアを集め、このトピックに関する最新の結果や新しいアイデアの交換を促進することを目的としている。
今年度で5回目の開催になりベトナムのクアンビン省にて開催された。

ISAMMA2024ではスピントロニクスとスピン駆動現象、2次元材料とヘテロ構造、軟磁性./硬磁性材料とその応用、材料設計のためのAIと機械学習、人間のヘルスケアにおけるバイオナノマネジメント、エネルギーハーベスティングおよび関連応用のための新材料の6つのテーマに分かれて発表が行われた。

2. 研究テーマと討論内容

本学会にて私は「Detection of Fe-induced impurity band in Bi-doped (InFe)(SbBi) ferromagnetic semiconductor using infrared magnetic circular dichroism spectroscopy」というタイトルにて口頭発表を行った。

スピントロニクス応用に期待される鉄系強磁性半導体の中で、その性能を評価する指標として重要であるキュリー温度が鉄系強磁性半導体(InFe)Sbでは、Biドーピングに対して減少するという結果が得られている。しかし、そのメカニズムは未解明である。

本研究では、遠赤外領域における磁気円二色性分光法を用いて(InFe)(SbBi)のバンド構造を観測し、またBiドーピングを変化させたサンプルを測定することでスペクトルピークのレッドシフトを観測した。そしてそれらの結果から鉄系強磁性半導体(InFe)(SbBi)においては強磁性の起源として二重交換相互作用が存在することを報告した。

3. 国際会議に出席した成果
(コミュニケーション・国際交流・感想)

発表においては、国際学会への参加自体が初めての経験だったためかなりの緊張があった。自身の発表が学会の序盤に終わったためそれ以降は他の発表を聞くことに注力することができ、その内容に刺激を受けることができ有意義な時間を過ごせたと感じた。

学会にて開催されたパーティーにも参加した。そこでは他の学会参加者と発表内容等について話をすることができた。しかし、相手の発言を完全には理解できず何度も聞き返してしまったり、また自身の伝えたい内容を上手く話せなかったりと英語力の不足を痛感した。今回の体験を糧にして、英語学習により一層励みたいと思った。

最後にご支援を賜りました一般財団法人 丸文財団の皆様に心より御礼申し上げます。

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