1983年に創設されたthe European Materials Research Society (E-MRS) により毎年2回開催されるヨーロッパ最大規模の材料系国際会議である。現在の総会員数は4,000名を超え、参加者はアカデミアのみならず企業や国家機関など多岐にわたる。次回のE-MRS Fall Meetingは9/18-21にポーランドで開催される予定だ。
プラスチック上に合成された柔らかいトランジスタである、フレキシブルトランジスタ応用に向けた高品質な半導体ゲルマニウム膜に関する研究を行っている。今回、私が合成した膜がプラスチック上で世界最高性能を達成したのでその内容を報告した。
会議に参加するにあたって、何か参加者に日本のお土産を配りたいと思い、日持ちする日本のお菓子を、ということでせんべいを会場で配った。なかなか好評だったので日本から持って行った甲斐があった。また、ランチで同じテーブルについたカザフスタン人達とも交流を楽しんだ。話の中で驚いたのが、彼女らの内の一人が、学生ながら服のブランドを経営しているということだ。ブランドのInstagramアカウントも紹介してもらったが、彼女が自分で作った服を着ている写真で埋め尽くされていた。これまでこんなにアクティブな人に出会ったことはなく、私ももっと色々なことへ挑戦してみようと決意した。加えて、カザフスタンの言語であるカザフ語についても教えてもらった。試しに発音してみたところ、どうやら上手だったらしく目を見開かれた。同様に彼女らに日本語を少々教えたが、彼女らの発音も途轍もなく上手だった。もしかすると日本語とカザフ語は母音が似ている言語なのかもしれない。最後に彼女たちのInstagramのアカウントを教えてもらった。投稿の大体がカザフ語で意味がよく分からないことが多い。ただ、お互いになんとなく「いいね」を送ったりしていまだに交流を楽しんでいる。
また、これは会議に直接は関係ないが、フランクフルト空港でコンセントの差し方を教えてくれたイングランド人とトルコ人の2人と仲良くなった。彼らにはフランクフルト空港周辺の治安や警察について詳しく教えてもらった。空港内は外に比べると勿論環境が良いため、ホームレスが寝泊まりしに来るらしい。ただ、ドイツの警察は彼らの国の警察と違ってホームレスには対応しない。そのため警察に対するフラストレーションが溜まっているようだった。彼らとはsnap chatを交換した。日本ではあまり流行っていないSNSで僕自身もいまだに仕組みがよくわからないが、彼らの投稿を見て楽しんでいる。
加えて、本会議においては、ただ参加するだけではなく、座長を始めとする運営業務も行った。運営にあたっては、日本人の先生もいらっしゃったが、ウクライナやトルコといった様々な出身の方々と協力しながら柔軟に対応を進めた。発表者が不在など様々なアクシデントもあったが何とか学会を運営することができた。
最後に、本会議への参加にあたり、貴財団から多大なご支援をいただきましたことを、心より感謝申し上げます。