国際交流助成受領者/国際会議参加レポート

令和4年度 国際交流助成受領者による国際会議参加レポート

受領・参加者名
國領 伸哉
(大阪大学 大学院基礎工学研究科)
会議名
The 20th International Zeolite Conference (IZC-2022)
期日
2022年7月3日~8日
開催地
バレンシア(スペイン)

1. 国際会議の概要

International Zeolite Conference (IZC)は、ゼオライトに焦点を当てた権威ある国際学会であり、ゼオライトを中心とした多孔質触媒に関わる研究者が情報交換をするため、3年に一度開かれる。会議では、開催国のスペインの他、世界各国から多くの研究者が参加し、ポスター発表や口頭発表が行われた。

2. 研究テーマと討論内容

<発表タイトル>
Low-density polyethylene cracking over defect-rich *BEA type zeolite

<討論内容>
廃プラスチックの深刻な増加に伴って、近年ケミカルリサイクルへの注目が高まっている。この方法によって、プラスチック資源の循環が実現する。しかし、化学分解に要するエネルギーが膨大であるため、未だ社会にはほとんど実装されていない。したがって、適切な触媒を設計し、分解温度を低下させて省エネ化することが目下の課題である。

本研究では、methyltriethoxysilane (MTES) を添加することで、意図的に多くの構造欠陥を導入したゼオライトを合成した。その結果、ゼオライトのLewis酸性が向上し、低密度ポリエチレン (LDPE) 分解性能が向上することを確認した。

3. 国際会議に出席した成果
(コミュニケーション・国際交流・感想)

初めての国際学会での発表ということで、多少緊張していたが、英語でポスター発表をして、質疑応答をした達成感が今回最大の収穫といえる。また、世界中の研究者のポスター発表や口頭発表を聞くことができ、研究に関する視野が広がった。

最後に、本会議への参加に際し多大なるご援助を賜りました丸文財団に心より感謝申し上げます。

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