The 8th World Conference on Photovoltaic Energy Conversion (WCPEC-8) は太陽電池に関する研究について議論する国際会議です。議論されるテーマはモジュール、材料、新規技術、エネルギー変換技術等の太陽電池に関するものが挙げられます。
今年度はイタリアのミラノで2022年9月26日から30日の5日間で開催されました。本来であれば、報告者も現地においてポスター発表を行う予定でしたが、昨今のコロナウイルス感染症の感染拡大により、オンラインでの参加となりました。次回は韓国の大田での開催が予定されています。
【発表題目】
Fabrication and evaluation of polycrystalline BaSi2 films on Si substrates by co-sputtering of BaSi2 and Ba targets
【発表内容】
新規薄膜太陽電池材料であるバリウムシリサイド (Barium disilicide : BaSi2) を用いて高性能太陽電池を実現するためには、優れた光学特性を有するBaSi2膜の実現が不可欠です。そのため、本研究ではBaSi2およびBaターゲットの同時スパッタ法によりBaSi2を構成するBa/Si組成比を変調した多結晶undoped-BaSi2膜を作製し、各種特性評価を行いました。その結果、同時スパッタ法による多結晶BaSi2膜の形成および膜中のBa/Si組成比の制御により、光学特性が向上することを確認しました。また、多結晶膜でありながらポテンシャル障壁がキャリア伝導に影響を及ぼさないことを確認しました。
【討論内容】
報告者はポスター発表を9月26日にオンライン上で行いました。発表には1名の聴講者が訪れ、新規材料であるBaSi2の詳細や今後の展望について議論しました。
初めての国際会議での発表であったため、英語でのコミュニケーションに苦戦しましたが、英語でのプレゼンテーションを通じて、自身の英語力を向上させることができました。また、太陽電池の最新技術に関する発表を聞き、自身の知見を深めることができました。