国際交流助成受領者/国際会議参加レポート

令和元年度 国際交流助成受領者による国際会議参加レポート

受領・参加者名
三上 勝大
(近畿大学 生物理工学部 医用工学科)
会議名
SPIE Photonics West 2020
期日
2020年2月1日~6日
開催地
The Moscone Center, San Francisco, California, United States

1. 国際会議の概要

Photonics Westは、アメリカカルフォルニア州サンフランシスコで毎年行われるSPIE (米国光工学会) 主催の国際会議群である。その内容は、BiOS (生物医光学)、LASE (レーザー装置開発)、OPTO (光学技術) の3つの国際会議にわけられ、約20,000人の参加者が参加する世界最大級のレーザー技術を網羅する。また、併設する展示会は全世界から約1,400社が集結する世界屈指の大規模な展示会が併設されている。Welcome receptionなど、研究者の交流を促す公式イベントも開催された。

夜の国際会議会場

展示会場の様子

2. 研究テーマと討論内容

国際会議BiOS内で行われたOptical Fibers and Sensors for Medical Diagnostics and Treatment Applications XXにおいて、Stability diagnosis of orthopedic implants based on resonance frequency analysis with fiber transmission o nanosecond laser pulse and acceleration sensorという題目で口頭発表を行った。人工関節やボルト状固定具など、人体内の骨に設置される整形外科インプラントは、執刀医の経験と手感覚を頼りに外科手術にて設置される。この時のインプラントの骨への設置強度を、高速・簡便・定量的に診断できるレーザー計測技術について報告した。評価試料として、模擬骨および献体骨に設置した椎弓根スクリューおよび人工股関節カップを用いた実証試験成果について説明し、光ファイバーおよび加速度センサーを組合せた、外科手術に使用可能なデバイスの仕様について検討を行った。

3. 国際会議に出席した成果
(コミュニケーション・国際交流・感想)

発表会場にて

研究発表については数多くの専門家に聴講いただくことが叶った。今回の発表は会期初日の午後最後の発表であったが、発表終了後も研究について質問をいただくことができ、特に生体内で取り扱うためのレーザーのエネルギーについて深く議論することができた。また、併設の展示会において、最先端の市販レーザー装置について有益な情報を得ることができた。特に、本研究発表の内容に直結するレーザー装置を高性能かつ安価に製造している海外メーカーを知ることができたのは大変良い収穫となった。

今回の国際会議への参加は、私にとって非常に有意義なものとなりました。ここで議論することができた専門家との繋がりも大切にし、今後とも精進していきたいと考えます。このような機会にご支援いただきました貴財団に深謝申し上げます。

令和元年度 国際交流助成受領者一覧に戻る

ページの先頭へ