国際交流助成受領者/国際会議参加レポート

令和元年度 国際交流助成受領者による国際会議参加レポート

受領・参加者名
船岡 美里
(大阪大学 大学院基礎工学研究科 物質創成専攻)
会議名
15th DAE-BRNS Biennial Trombay Symposium on Radiation & Photochemistry (TSRP-2020)
期日
2020年1月5日~9日
開催地
Bhabha Atomic Research Centre, Mumbai, India

1. 国際会議の概要

発表会場

TSRP (Trombay Symposium on Radiation & Photochemistry) は、ISRAPS (Indian Society for Radiation and Photochemical Sciences) が放射線化学と光化学の2分野の研究促進を目的として1992年から2年毎に開催している国際会議であり、今回で15回目の開催でした。インドのムンバイにあるBhabha Atomic Research Centreで開催されました。

本国際会議では5日間にわたって、Planery Lectures (4件)、Invited Talks (39件)、Short Talks (5件)、Radiation Chemistry Posters (41件)、そしてPhotochemistry Posters (156件) が行われました。 開催地であるムンバイは、インドの西海岸に位置する最大の都市であり、次回のTSRPも今回と同様、2022年1月にインドのムンバイで開催予定です。

2. 研究テーマと討論内容

ポスター発表の様子

“STUDY ON MICROSCOPIC PHASE-SEPARATION IN BREND POLYMER WITH ONE-COLOR FLUORESCENCE SWITCHING”というタイトルでポスター発表を行いました。

私たちの身の回りの製品は、単一ポリマーではなく複数のポリマーの混合(ブレンドポリマー)として製造されているものが多く、その中には相分離と呼ばれる現象を示すものがあります。この相分離は材料の物性と強い相関があるため、材料設計のためにもブレンドポリマーの評価は重要です。

そこで本研究では、本研究室で開発した手法である一波長蛍光スイッチという手法を用いて、従来の手法では得られなかったブレンドポリマー内部のナノ構造である相分離構造の可視化、及び物性に関する知見が得られたことを報告しました。

3. 国際会議に出席した成果
(コミュニケーション・国際交流・感想)

ポスター賞受賞の様子

今回の国際会議でのポスター発表は、私にとって3回目の経験でした。そのため、言葉の壁を感じることもなく落ち着いて研究内容に関する議論もでき、大変有意義な時間となりました。またSESSION間のTEA TIME、LUNCH、DINNERなど、インドの研究者の方々と話す機会に恵まれ、研究はもちろん文化の違いなど、自分自身の視野を広げる良い機会となりました。またそれに加えて、3日目のcultural programでインドの伝統舞踊の踊り子さんに花束を渡す役を任せていただいたこと、ISRAPS POSTER AWARDの受賞、など大変貴重な経験をさせていただきました。今回の経験を糧にして、さらなる研究の推進・英語力の向上に努めようと思います。

最後に、本国際会議に参加するにあたり、ご支援いただきました貴財団に心より感謝申し上げます。

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