国際交流助成受領者/国際会議参加レポート

平成28年度 国際交流助成受領者による国際会議参加レポート

受領・参加者名
竹垣 淳也
(東京大学 大学院総合文化研究科 広域科学専攻)
会議名
The Integrative Biology of Exercise VII (IBExercise7)
期日
2016年11月2日~4日
開催地
Hyatt Regency Phoenix Hotel, Phoenix, AZ, US.

1. 国際会議の概要

開催地となった Hyatt Regency Phoenix Hotel

The Integrative Biology of Exercise (IBExercise)は、4年に一度開催される、運動生物学関連の国際会議です。第7回目となる本会は、アメリカ アリゾナ州 フェニックスにある、Hyatt Regency Phoenix Hotelにおいて、11月2日から4日にかけての3日間開催されました。比較的小規模な学会であり、参加者は約300名、口頭発表が約50件、ポスター発表が200件で、発表内容は運動を中心とした生体応答全般となっておりました。4年後のIBExerciseも、同様にアメリカ アリゾナ州 フェニックスにて開催される予定です。

2. 研究テーマと討論内容

ポスターにて

今回私は、“Relationship between training frequency and muscle protein synthesis in resistance training elicited by electrical stimulation” という題目でポスター発表を行いました。医療現場において、入院中に臥床状態が続くと、廃用性の骨格筋萎縮が生じてしまいます。これを予防・改善するために、電気刺激による他動的な筋収縮を用いた筋力トレーニングが用いられますが、その際、あまりにも使用頻度が高まると、疲労物質の蓄積によりトレーニング効果が分子レベルで失われてしまう、という内容を報告しました。質疑応答の際には、質問として、トレーニング効果が失われてしまうという問題の前に、どのように対応を行っていくべきなのか、という点について多く問われ、討論を通じて、今後研究を発展させていく新たな方向性も見出すことができました。

3. 国際会議に出席した成果
(コミュニケーション・国際交流・感想)

ポスター発表会場

本会は運動生物学という極めて限局された分野の学会であり、小規模ではあるもののその分野で著名な研究者が多数参加されており、貴重な講演を数多く拝聴することができました。また、学会の初日・最終日にはレセプションパーティーも催され、海外の研究者とも非常にコミュニケーションが取りやすくなっていたため、色々な情報交換ができる有意義な時間を過ごすことができました。ポスター発表のみに留まらず、このような場で他の研究者と討論することを通じて、自身の研究の課題および解決方策を得ることができ、今後円滑に研究を進行していく自信、研究を発展させていく期待が高まった点が、本会への参加による最大の成果であると感じました。今後も機会があれば、国際会議に積極的に参加していきたいと考えています。

最後になりましたが、本国際会議への参加にあたり多大なるご援助を賜りました、一般財団法人丸文財団に、心より感謝申し上げます。

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