サミットフォーラムの様子
The 34th Chinese Control Conference and SICE Annual Conference 2015は中国の自動化学会、制御理論に関する技術委員会 (TCCT) と日本の計測自動制御学会 (SICE) が開催する制御理論、制御工学に関する会議であるが、日中やアジアに限定された会議ではなく、世界から参加者を集める国際会議である。会議はCCC&SICE2015として表記されるが、CCC2015およびSICE2015としてそれぞれが論文を受理している。CCC2015は28ヵ国2,408件の投稿があり、そのうち1,627件が採択され、SICE2015は21ヶ国482件の投稿があり、363件が採択となった。
会議は2015年7月27日のOpening ceremonyから始まり、Plenary talks、Oral sessions、Poster sessionsのほかスマートシティに関するSummit forumも開催された。Plenary talksは7件あったが、東京工業大学 赤木教授、東北大学 田所教授といった日本でも著名な先生方もご講演を行っていた。Oral sessionsおよびPoster sessionsは3日間にわたり、非常に多数のsessionsが設置され、活発な議論が交わされた。
私の研究テーマは「電気自動車の蓄電装置とワイヤレス給電」であり、本会議では蓄電装置に電力を供給するワイヤレス給電の電力制御について発表を行った。討論内容として、ワイヤレス給電に用いる周波数帯の選定や最適な周波数帯の利用などにについて討論を行った。また、今回の発表では電力制御手法の提案を行ったが、ワイヤレス給電の電力伝送効率についても制御可能であるか、という質問に対して今後の研究指針について議論を行った。
本会議に参加し、学会発表を通じて自分の研究に対する貴重な意見をいただけたのはもちろんのこと、自分と同じ研究分野に属する世界中の研究者らとコミュニケーションをとれたことは、今後の研究生活にとってたいへん重要である。また、他の研究者の発表を聴講することにより、現在の研究動向や他分野の知見を得られた。
具体的な氏名や大学名を記すことは控えるが、今回の会議を通して中国の大学2校の先生方とより深く交流できたことは、きわめて大きな体験であった。今後もより積極的にコミュニケーションを行い、大きなコミュニティを作っていけるよう努力したいと思っている。
本会議でとくに驚いたことは中国の論文数が圧倒的であったことである。中国で開催された会議であるため当然ではあるが、他の会議でも感じていた中国の勢いを改めて感じさせられた。また、数だけでなく質のよい論文も数多く投稿されており、自分も気を引き締めて研究したいと思う。
会場ホテル外観
西湖