会場となったConvention Center
SPIE Optics + Photonics は、権威ある国際光工学会が主催し、光学、画像工学、物理学といったあらゆる分野の研究者が一堂に会する学会である。毎年アメリカ・サンディエゴで開催されており、今年は、世界中から約4,300人もの講演者が集まり最新の報告とそれに関する議論が行われた。他にも、特別講演やポスターセッション、企業ブースの出展だけでなく、学生同士が集うスチューデントチャプターミーティングもあわせて開催されており、世界各国から将来を担う若手研究者達の国際交流の場ともなっている。また、会場となったサンディエゴは、西海岸ということもあり比較的涼しく天候にも恵まれており、非常に素晴らしい環境であった。
口頭発表の様子
本会議では、“Reduction effect of the accumulated number of ghost imaging by circulatory pattern”という題目で8月20日に約20分の口頭発表を行った。
本研究は、近年注目されているゴーストイメージングの積算回数低減(測定時間短縮)手法を新たに提案し、実証した結果を示した。先行研究において、画像処理による間接的な方法について提案されていたが、我々は、直接的なアプローチにより従来手法に比べ測定時間を約1/24に低減できることを示した。
会場前にて
今回、初めて国際会議の場で研究発表させていただく機会をいただいた。参加したセッションには、ゴーストイメージングの第一人者をはじめとする世界の有力な研究者たちが一堂に会しており、自らの研究を認知していただくには最適の場となった。また一方で、質問やコメントをいただき非常に有益な議論ができた。同研究分野におけるつながりを構築することができた点は、大きな成果であった。
自身の発表だけではなく、他の講演より、研究をさらに進展させるための有益な知見を数多く得ることができた。特に、ゴーストイメージングの研究で世界的に著名なR. E. Meyers、Y. Shih両氏の講演は大変刺激的なものであり、今後の自身の研究に与える影響は大きいと感じた。
最後に、海外渡航に助成いただいた一般財団法人丸文財団に深くお礼申し上げます。