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国際交流助成受領者による国際会議参加レポート

受領・
参加者名
照月 大悟
(東京大学 先端科学技術研究センター)
会議名 28th Anniversary World Congress on Biosensors (Biosensors 2018)
期日 2018年6月12日〜15日
開催地 Miami, Florida, USA
1.国際会議の概要
≪会場内の様子≫

World Congress on Biosensors(通称Biosensors)は、バイオセンサ分野で世界最大の学会である。会期中はバイオセンサに関する最新の研究成果や市場動向が発表され、世界中からバイオセンサに取り組む研究者、企業関係者が集まる。開催は隔年であり、今年はフロリダ州の南端に位置するマイアミのHyatt Regency Miamiで開催された。世界的に避寒地、リゾート地として有名なマイアミは、6月は既に蒸し暑く感じる気候であった。本会議では、全体で938人の登録があり、日本からは約60人が参加した。次回は2020年に韓国の釜山で開催される予定である。

2.研究テーマと討論内容
≪ポスター前にて≫

本学会では、“Cell-sensor interface analysis of a bio-hybrid electric odorant sensor”というタイトルで発表を行った。発表者は、昆虫嗅覚受容体を発現した昆虫由来の培養細胞(Sf21細胞)と電界効果トランジスタ(Field-effect transistor: FET)デバイスを融合したバイオハイブリッド匂いセンサの開発に取り組んでいる。このセンサの実用化には、昆虫嗅覚受容体を発現したSf21細胞(センサ細胞と呼称。)とFETデバイスの接着界面状態を理解し、適切な信号検出モデルを構築することが不可欠である。本研究では、クロスセクションポリッシャによってSf21細胞とFETデバイスの接着界面試料を作成し、走査電子顕微鏡(Scanning electron microscope: SEM)を用いて観察・分析を行った。その結果、Sf21細胞は過去に観察された他種の細胞よりも、短距離でFETデバイス上に密着することを初めて見出した。本研究は、センサ細胞のFETデバイスによる応答検出のモデル構築に貢献するものである。

今回の発表では、これまで知られているデバイス上への接着とは異なる結果を示したため、そこから考えられるモデルや他種の細胞との比較などを活発に議論した。また、観察試料の加工方法についても議論を行った。

3. 国際会議に出席した成果(コミュニケーション・国際交流・感想)
≪マイアミビーチのパーティーで披露されたfire dance≫

本学会の前日には、Paper-based Nanosensorsに関するサマースクールが開催され、191人が参加して会場は満席となった。アカデミア、企業からバランスよく発表が行われ、簡易型のバイオセンサに関する需要、市場について理解する貴重な機会となった。サマースクールと学会発表を通じ、日本国内だけでは感じにくい海外のバイオセンサ研究の動向について実感することができた。

ポスター発表当日には発表する時間が4回設けられていたが、すべての回で多くの参加者にポスターを訪れていただき、匂いセンサに関する世界的な関心の高まりを感じることができた。また、直接自分のポスターを目当てに来ていただいた方も複数いたため、自分の研究に自信を深めることにもつながった。

最後に、本学会への参加に多大なる御支援を賜りました貴財団に心より感謝申し上げます。

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