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国際交流助成受領者による国際会議参加レポート

受領・
参加者名
淺見 一喜
(京都大学 大学院人間・環境学研究科)
会議名 SPIE Photonics West 2018
期日 2018年1月27日〜2月1日
開催地 The Moscone Center, San Francisco, California, USA
1.国際会議の概要

Photonics West 2018はSPIE (The International Society for Optics and Photonics) が主催する世界最大規模の光・電子に関する国際会議で、毎年冬にサンフランシスコのThe Moscone Centerで開催されている。今年は1月27日から2月1日の5日間にわたって行われた。本国際会議は、3つの異なる分野(レーザー関連のLASE, 光学デバイス関連のOPTO, 生体医工学関連のBiOS)が集合し、5,000以上もの講演が行われた。同時に開催された展示会では、世界中から1,000以上の企業が集まり、最新の技術を駆使した製品が展示され、多くの参加者で賑わった。非常に見ごたえのあるものであり、1日でまわりきれないほどである。次回の国際会議は、来年2月上旬頃、同会場で開催される予定である。

≪学会会場 The Moscone center 南棟≫ ≪企業によるExhibitionの様子≫
2.研究テーマと討論内容

本国際会議のOPTO分野のOptical Properties of Materialsのセッションにて、"Construction of VRBE diagrams of Eu2+ doped barium silicate systems for design of novel persistent phosphors"という題目で口頭発表を行った。

≪学会発表の様子≫

長残光蛍光体とは、励起光を照射した後でも発光が持続する蛍光体で、夜光塗料や避難誘導標識に用いられている。バリウムシリケート化合物 (BaxSiyOx+2y:以降BSO) においてEu2+と他の希土類イオンを共添加することにより、長残光の機能を持つことが報告されている。本研究ではBSOの残光メカニズム(電子移動)を理解するために、5種類の組成比の異なるBSOに対し、分子科学研究所 極端紫外光研究施設 (UVSOR) のビームラインを利用し、真空紫外領域での励起スペクトルを測定した。観測された励起バンドから、ホスト組成の伝導帯および価電子帯の位置を推測し、報告されている希土類の発光準位を照合し、エネルギー準位図を構築、長残光に適した希土類イオンについて示した。構築したエネルギー準位図を実証するために、長残光特性が報告されていない組成のBSO:Eu2+蛍光体に対して、長残光に適した希土類イオンを共添加させた蛍光体を作製し,残光特性を調査した。国際規格の残光輝度への持続時間を測定したところ、3時間以上持続し、Eu2+単独添加試料の7分に比べはるかに長く示し、長残光特性の付加に成功した。

3. 国際会議に出席した成果(コミュニケーション・国際交流・感想)

今回2回目の海外での国際会議で、大規模な会場であったため、とても緊張したが、自分の研究成果を聴衆に伝えることができた。発表後に、研究者の方々から多くのアドバイスをいただき、とても刺激を受けた。また、自分の研究分野に関連したセッションを聴講し、研究動向について知見を広めることができた。ポスターセッションでは、発表者と分野は違いながらも、気になるところについて積極的に質問したり、意見を交換したりと今後の研究に関するアイデアを得ることができ大きな収穫となった。学会発表だけでなく、エキシビションにおいて、海外の企業の方と研究室で利用している製品の最新情報や技術について話し合い、新しい測定、解析手法についての構想を練ったり、欧米の研究機関の研究者の方々と一緒に夕食を頂き、お互いの研究についてディスカッションや文化についてのことができたりと今回の国際会議は、大変有意義なものとなった。最後に、本国際会議への参加にあたり多大なるご援助を賜りました丸文財団に心より感謝申し上げます。

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