国際交流助成受領者/国際会議参加レポート

平成26年度 国際交流助成受領者による国際会議参加レポート

受領・参加者名
森 裕
(和歌山大学 大学院システム工学研究科)
会議名
International Workshop on Holography and related technologies (IWH2014)
期日
2014年10月15日~17日
開催地
Beijing, China

1. 国際会議の概要

国際学会会場(北京理工大学)

この度参加したInternational Workshop on Holography and related technologies (IWH2014)は、光メモリやディスプレイなどの現在急激な発展を遂げている光学技術のさらなる発展と普及を目的とした国際会議である。IWH2014は中国の北京で開催され、開催国の中国、台湾、韓国、オーストラリア、香港、アメリカ、日本の計7国の光工学技術に関する研究者や技術者が会し、研究発表や議論がおこなわれた。参加人数は70名、講演は47件おこなわれた。本会議のプログラムは、招待講演、口頭発表、ポスター発表から構成され、バンケットやランチパーティなど参加者同士の親睦を深める機会も設けられている。

次回は、2015年に日本での開催を予定している。

2. 研究テーマと討論内容

本会議では“Fast hologram generation by spherical wave synthesis with adaptive aperture”という題目で10月16日に2時間のポスター発表をおこなった。本研究は、近年注目されている計算機合成ホログラムの高速生成に関する新たな手法を提案したものである。本手法は、必要十分な点像数で再生像を形成するよう、再生物体の空間周波数に応じた開口サイズを適応的に設け、これにより計算時間短縮を実現するものである。本会議では、提案手法により計算時間を従来から25%の削減に成功した結果について発表した。セッション中では、本手法の核であるホログラム作製原理について多くの質問をいただき、また討論を通して自身の研究の新たな方向性も見つけることができた。

3. 国際会議に出席した成果
(コミュニケーション・国際交流・感想)

本会議では、招待講演をはじめ多くの著名な方の発表を聞くことができた。計算機合成ホログラムに関する研究発表も多く、その中で自らの研究発表をおこなえたことは、他国の同種の研究分野の人たちに自身を周知できたという意味で大変重要な機会であったと感じた。また、ポスターセッション中も、多くのご質問、ご意見をいただき、今後の研究に活かすことのできる大変有益な時間を過ごすことができた。また、同研究分野における他国との繋がりを築けたことは非常に大きな成果である。

最後に、このような実りある国際会議への参加にご支援いただいた一般財団法人丸文財団に心より感謝いたします。

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